MARGOT OF CHEZ CONVERSATIONS

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アーティストの多くは、往々にして二面的だ。つまり、ステージに立っているときと、それと表裏であるステージから離れたとき。自分と、自分が演じるもう一人の自分。パフォーマーとしてのイメージと、そのイメージを作っている実際の自分。

ケイトリン・モエはアメリカ南部の暑い街、フロリダ州ゲインズビルで育った。4歳からバイオリンを弾き始め、幼少時代の多くの時間をクラシック音楽に捧げ、演奏の才能を磨いた。その根幹には、いつも孤独とパーソナルな情熱があった。

現在、マーゴットはニューヨークとロサンゼルスを拠点にしている。彼女の心はクラシックの世界にいまだ属しているものの、その才能はクラシックの領域をはるかに超えている。バイオリンが彼女の代名詞である一方で、DJのミア・モレッティと結成した「The Dolls」のソロシンガーとしてのキャリアもスタートさせた。アメリカ史上最高にカッコいい、女性デュオである。ミアとはそのほかにも、さまざまなプロジェクトやクリエイティブな実験を頻繁に行っている。

子ども時代からの情熱は、けれど、大人になった彼女の中で衝突を生むことになる。そして魔法は起こった。
「ニューヨークに移った時、『クラシックはクールじゃない。バイオリンもクールじゃない。歌手になるべきだ』って言われたの。まだ、自分が何をしたいかなんて本当にはよくわからない年齢だったから、そういう意見にすごく影響を受けるわよね。成長して自分というものが形成されるにつれ、バイオリンとクラシック音楽という二つの要素が、自分にとって一番の強みだということに気が付いたの。そこにたどり着くまでに時間はかかったけれど、自分の芸術的才能を自覚し、自信がつくことで、自分でもその強みを喜んで受け入れ、皆とシェアすることにワクワクできるようになったの」

その言葉の通り、今年の彼女の活動は、目覚ましいものがある。まず、ミアとともに、4月から5月にかけて行われたケイティ・ペリーのアジアツアーのオープニングアクトを務めた。その後は、デビュ-ソロアルバムの収録に没頭している。このアルバムには、昨年の夏にリリースされた人気のシングル「No One’s Gonna Miss You」と、それに続いてこの春発表した「Isn’t She Lovely」が収録される予定だ。それから、「カンバセーション・コレクティブ」と名付けられたプロジェクトもスタートする。これは、彼女の仲の良い女友だちや親友による個人的なプロジェクトを支援するプロジェクトで、「女性が女性を支援することに、美しさと力強さを感じるわ。彼女たちは私にとって、非の打ちどころのない女神たち。大いなる影響を受けているの」

さて、マーゴット・モエ本人について、もう少し訊いてみよう。

バイオリンのどんなところに特に惹かれましたか?
人間の声に最も近い楽器だって言われているわよね。

アーティスト、そしてプライベートの生活におけるファッションの役割とは?
外に向けた自己表現として、大きなパワーを持っていると思う。アーティストとしては、パフォーマンスのイメージ作りにも、大切な要素ね。

最近はロサンゼルスで過ごす時間が多いそうですね。ロサンゼルスの魅力とは?
今、LAではさまざまな復活が起こっていて、外に出るたびにそれを感じる。カリフォルニアには、NYでは得られないような何かがあるの。アーティストとしても、創造の場所はあるし、外を歩けば毎日太陽を感じられる。特に私は、LAに行って仕事をするのが大好きなの。曲はNYでたくさん書くし、インスピレーションもほとんどはNYから得るけど、実質的な制作となるとLAの方が向いている。

カリフォルニアにいる時、何をするのが好きですか?
ウォルト・ディズニー・ホールやハリウッド・ボウルでLA交響楽団を観賞すること。KUSC 91.5のクラシック番組を聴きながら海岸線をドライブすること。フリーマーケットやエステートセールは宝物探しに最適ね。一度、エステートセールでグランドピアノを買いそうになったけど、置き場所が思い当たらず断念したの。それでも、とりあえず買ってしまえば良かったと今でも後悔してるわ。

自分を3語で表現すると?
シンプル、気まぐれ、クラシック。

文:Raluca Stateq
写真:Isaac Sterling